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地下に防音室をつくる続編 (1) EverGreenHome広報部
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さかのぼること今年5月16日号「地下に防音室をつくる」で話題にした、茅ヶ崎 A邸がこのたび完成しました。
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そこでその完結話として、今回と次回にわたって防音についてのお話をしてみたいと思います。
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■良い防音と悪い防音 〜 耳栓をするか、元にフタをするか
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音とは何か。物理の時間で習った覚えがあるでしょう。音とは震えです。震えを断つことがすなわち「防音」。良い防音とは、震えても許されるスペースだけが震える状態。悪い防音とは、震えても許されるスペースから震えが漏れてしまっている状態です。
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悪い防音・・・震えても許されるスペースから震えが漏れてしまっている状態
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良い防音・・・震えても許されるスペースだけが震える状態
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なぜこのような当たり前のお話をするかというと、実はこれが頭ではわかっていながらいざ家づくりにおいてはきちんと反映されていないケースが実に多いのです。
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上の方のイラストでいうなら、右側の音の出所の部屋よりも、左側の部屋に防音対策をなんとかしようと考えてしまっています。大切なことは「漏れを防ぐ」ということ。防音の理想は、震えても許されるスペースだけで解決することです。
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■空気振動と骨振動 〜 音の種類によって防音の方法は違う
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上の項のサブタイトルで「耳栓をするか、元にフタをするか」と書きましたが、音というのは耳栓をするだけでかんたんに塞ぐことはできるほど甘いものではないのです。どんなに高性能な耳栓が発売されたって無理です。
なぜなら多かれ少なかれ音には2種類の震えの伝わり方があります。わかりやすく楽器でたとえると、ひとつはギターのように弦の振動が空気を震わせることで生じる「空気振動」。もうひとつは、たとえばドラムのキックペダルのように建物の骨格にショックを与えることにより構造事体が震えることで生じる「骨振動」。空気振動の方は骨振動に比較するとそれほど手強い相手ではないのですが、問題は骨振動の方です。「骨格振動」と言い換えた方がわかりやすいでしょうか。家の骨格事体を震わせて、それを人間の耳ではなく、骨格に伝える性質のもの、なのでどんなに高性能の耳栓ができたところで役に立たない種類の音(波動)なんですね。
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●=音の出どころ 赤い線=音 太い線=振動を受けている場所
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※ちなみに家にピアノがある方はご存じと思いますが、「ピアノは弦だから空気振動か、だったらそんなに防音は大変ではないか」というのは間違い。ピアノはキーを叩く、フットペダルを踏むという点で骨振動を起こす楽器です。振動の鉾先は真下に向かうので、マンションでいうならすぐ下の階の住人に不快をおよぼす影響が多大にあります。ご注意を。
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※骨振動は必ずしもわるものというわけではなく、その性質を役立てて暮らしを快適にもしています。代表的な例としては電話の受話器に骨振動の機能を取り付けて耳の不自由な方が相手の会話を聞き取れるようにするもの(骨伝導)。
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■縁は早く切るに限る 〜 車の防音を制すものは、家の防音を制す・・?
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やっかいな骨振動。家づくりとは別の業界で骨振動と戦っている人たちがいます。それは、高級車の開発。5月16日号でも触れましたが、今回の南湖のA邸のお話にあたって、高級車セルシオの開発に精通
している某アドバイザーに参加していただき、ミーティングを重ねました。
「やはり難しいのは、どこで縁が切れるかなんですよ」
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縁、とは音を断ち切る境界線のこと。高級車の場合は、震えても許されるスペースをいかにゲストのいる後部座席から遠い場所でとどめるか(要は、振動を生んでいる場所からどれだけ近い場所で縁を切れるか)にしのぎを削っているわけです。
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図のように、エンジンの振動(音)は、サスペンションを経由してトランクルームに入り、そこで空気をより増幅させてくぐもった種類の骨振動(こもり音)となり、ゲストの後部座席の人体骨格を震わせます。高級車なのに実は骨振動はドライバーよりも格段に後部座席の方が不快なのです。
セルシオではサスペンションに防音材をかますことで、トランクルームに行き渡っていた振動を減らす効果
を実現しています。防音の原則通りに、「震えても許されるスペースだけで震える」努力をしているわけです。
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今回のまとめ・・・防音は、□音の出所の部屋を考える。□音の性質に合わせて対策する。□適切な場所で縁を切る。
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次回(2)では、A邸の防音施工例のご紹介ととともに、コストについての余談などちらりとお話したいと思います。
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