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President,s Column | エバー代表のコラム

あの国が今回しようとしていること。

2016年7月

英国がEU(欧州連合)離脱の是非を問う国民投票で、僅差で離脱指示派が勝利しました。残留指示派からは再投票の声が上がっていますが、まずはEUから脱退することが現時点での結論になりました。

離脱指示派は「EU加盟しているから加盟国の移民がどんどんやって来て自分たちの仕事を奪っているんだ!彼らが安い賃金で働くもんだから自分たちの仕事がなくなるんだー!」と言っています。「だから加盟をやめたら自分たちに仕事が帰ってくるし、国だって経済レベルが上がるんだ!」と言っています。これは何だかひがみのようにも聞こえますが、「そーだその通り!」という、同じ気持ちの人々が半数以上もいたもんだから、その言い分が今回勝ちました。

そして、投票が済んでから、多くの人が慌てふためいてしまいました。「いやいやちょっと待て…」と。よくよく考えてみたら、うちら市場から孤立しちゃうじゃん…グローバル企業とかみんな出て行っちゃうよね?…労働力も出て行っちゃうでしょ、競争力なくなるよ…そうしたら生産効率激減、相手にもされなくなるし…かの大英帝国がどんどん衰退?まじか?どうする?…これって部外者の私でさえ想像できることなのに、実際当事者の英国の方々は、半数の人々が想像できなかったのでしょうか?感情論が勝ってしまったのでしょうか?

英国はかつて産業革命を起こした国であり、歴史上、世界の資本主義を主導してきた重要な国でした。かつてしたお勉強をおさらいしますと、資本とは何か?社会に貨幣を投下し、投下された貨幣が社会を運動してより大きな貨幣となって回収される場合、この貨幣のことを「資本」と呼びます。すなわち資本主義が成立するためには、商品の生産と交換が一般化していること、そして自己の労働力を商品化する賃金労働者が存在することが必須です。はい、そういうことです。賃金労働の主役を自分たちに戻したところで、社会に貨幣を投下する人がいなくなってしまったら、社会は運動しないし、大きな貨幣にして回収することもできなくなるわけです。働き口がなくなったのはお前らのせいだ!だからEU離脱!…しかしそれだけではない。資本からも離脱してしまうことになります。最近は「資本主義の終焉」などとよく言われていますが、資本主義こそがこれまでずっと社会の軸だったものだから、あまりに巨大過ぎて終わり方というのも多様なのかもしれません。

英国のEU離脱は経済指標では「300兆円の損失」などと言われています。何なのでしょうね、この「300兆円の損失」って(笑) 300兆円なんて見たことがないし、この損失という言葉も、経済という私には想像できないものさしなので、どんな風に損失するのかがまるで想像できません。燃えた、とか、落とした、とか、盗まれた、とかなら「あー、損失したんだねー、気の毒にねー」と思えるのですが、ましてや事が300兆円ともなると…できるリアクションは「ふ〜ん」くらいなもんです。

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